研修会のご案内
概要
オンデマンド配信
| 配信期間 | 2026年9月1日(火)10:00~9月30日(水)23:59 |
|---|---|
| 研修時間 | 全研修コース2.5時間 |
| 研修証明書 | 視聴後期日までにレポートを提出した方に発行いたします。ご注意ください。 |
| 研修倫理 | 動画の録画・撮影・転載を禁じます。また、研修で紹介される事例にはフィクション加工を施しておりますが、内容に関する守秘は厳守願います。 |
研修プログラム
| コース | 研修タイトル | 領域 | 講師(所属) |
|---|---|---|---|
| 1 | カウンセリングスーパービジョン入門 | A①: カウンセリングの理論と実際 |
岩壁 茂(立命館大学) |
| 2 | 親子関係を支えるための情緒応答性 (Emotional Availability:EA) -理解を深め、臨床につなげるための導入- |
金平 希(福山大学) | |
| 3 | 本学会スーパービジョンの特徴 -カウンセリング心理士のコンピテンシーの視点から- |
小林 正幸 (東京学芸大学名誉教授/カウンセリング研修センター学舎ブレイブ) |
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| 4 | 社会構成的キャリアカウンセリング理論と実践 | 水野 修次郎 (ライフデザインカウンセリング研究所) |
|
| 5 | ストレスマネジメントの基礎・基本 | A③: 認知行動的アプローチ |
藤原 忠雄(神戸親和大学) |
| 6 | グリーフケアの理解と実践 -患者・家族・遺族・スタッフへのケア- |
A⑥: 現代のカウンセリング理論・技法 |
広瀬 寛子 (戸田中央メディカルケア本部) |
| 7 | EMDR:トラウマ記憶を処理する心理療法の理論と実際 | 市井 雅哉(兵庫教育大学) | |
| 8 | iFocusing(アイ・フォーカシング)の理論と実際 | 池見 陽(関西大学名誉教授) | |
| 9 | AI時代のカウンセラーが知っておきたいこと | 竹内 和雄(兵庫県立大学) | |
| 10 | パーソン・センタード・セラピーの臨床 | 中田 行重(関西大学) | |
| 11 | 様々なアディクションとトラウマ | F①: 保健医療分野のカウンセリング |
野田 哲朗 (大阪人間科学大学/東布施野田クリニック) |
| 12 | 自殺リスクの評価と対応 -もしも「死にたい」と言われたら- |
松本 俊彦 (国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター) |
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| 13 | カウンセラーが摂食症(摂食障害)に出会ったとき -初期対応・関係形成・連携の視点- |
三井 知代(神戸親和大学) | |
| 14 | 子どもの生きる力を育むSOS教育 -理論と実践を学ぶ- |
F③: 教育分野のカウンセリング |
江畑 慎吾(中京学院大学) |
| 15 | 教師のための傾聴入門 | 諸富 祥彦(明治大学) | |
| 16 | 心の窓を通して中学生と関わる -不登校、自傷行為症候群、盗み等への教育相談的対応- |
吉田 圭吾(神戸親和大学) | |
| 17 | 包括的支援場面におけるカウンセリングへの期待 | F④: 司法・犯罪分野のカウンセリング |
野田 正人 (立命館大学名誉教授/(一社)SSW情報研修センター) |
| 18 | 司法領域における児童・青年期の問題とカウンセリング | 藤川 浩(駿河台大学) |
研修プログラム概要
1.「カウンセリングスーパービジョン入門」
岩壁 茂(立命館大学)
本研修は、カウンセリングにおけるスーパービジョンの基本的な考え方とプロセスを学ぶ入門編である。スーパービジョンの目的や機能、倫理的配慮、スーパーバイザーとスーパーバイジーの関係性について解説し、実践にどう活かすかを考える。事例検討や簡単な演習を通して、安心して学び合う姿勢や自己理解を深める視点を身につけ、カウンセリング実践の質向上を目指す。
2.「親子関係を支えるための情緒応答性(Emotional Availability:EA)
-理解を深め、臨床につなげるための導入-」
金平 希(福山大学)
本研修では、親子関係支援の基盤となる概念である情緒応答性(Emotional Availability:EA)について、臨床家・カウンセラーを対象にわかりやすく紹介する。EAの基本的な考え方と6つの次元を、理論的背景と臨床場面での視点を交えながら解説し、親や養育者との関わりを理解するための枠組みとしてどのように活用できるかを考える。さらに、EAに基づく支援的アプローチであるEA Briefingの概要や関連研究を紹介し、日本の臨床実践や親支援への示唆を共有する。なお、本研修は導入的・教育的内容として位置づけられ、評価や認定に関する専門的トレーニングは含まれない。
3.「本学会スーパービジョンの特徴 -カウンセリング心理士のコンピテンシーの視点から-」
小林 正幸(東京学芸大学名誉教授/カウンセリング研修センター学舎ブレイブ)
本学会でカウンセラーの養成は約40年の歴史があります。2025年から、本学会の資格取得試験は、新しい養成カリキュラムによるカウンセリング心理士と、旧来の認定カウンセラーの問題の2種類から選ぶ移行措置が行われ、2027年度から本格的に新カリキュラムの問題だけになります。本演題では、最新のカウンセリング心理学を反映したカウンセリング心理士の養成で、どのようなコンピテンシーの育成を目指すのかを確認します。その上で、改めて、本学会のスーパービジョンシステムを取り上げ、その特徴について考えを深めたいと思います。
4.「社会構成的キャリアカウンセリング理論と実践」
水野 修次郎(ライフデザインカウンセリング研究所)
20世紀は、客観的なデーターを基盤して設計することで、確実に目標達成できた時代でした。21世紀は、データーや数値の後ろに隠れている哲学や生き方が主役になる時代です。本講座では、キャリアを個人の「社会での役割」と定義して、職業は意味のパーフォーマンスとして、ライフキャリアを扱うカウンセリングの実践と理論の演習をします。この講座の講師は、Mark L. Savickasと10年ほど議論を続けて、関連する多くの著作を日本に紹介しています。
5.「ストレスマネジメントの基礎・基本」
藤原 忠雄(神戸親和大学)
本研修の目標は、次の4点である。①自らのストレス状況を確認し、日頃から意識すべき点を理解する。②自らのストレス対処の傾向に気付き、行き詰まった時の対処のポイントを理解する。③一番有効な対処方略であるリラクセーションを体験し、日常で活用できるようになる。④ストレスと付き合い上手になるためのポイントを理解する。本研修での知的及び体験的理解を通して、メンタルヘルスの維持・増進の重要性を再認識し、研修で得た知識やスキルを日常生活の中で活用しようとする態度に繋がることを目指す。
6.「グリーフケアの理解と実践 -患者・家族・遺族・スタッフへのケア-」
広瀬 寛子(戸田中央メディカルケア本部)
グリーフ(悲嘆)とは、喪失に対する自然な反応であり、なかでも死別は最も深刻な喪失体験とされる。近年、特に緩和ケア領域では、患者や家族へのケアに加え、遺族ケアの重要性が指摘され、生前からの家族ケアを含むグリーフケアが注目されている。 また、グリーフケアは遺族や家族だけでなく、医療者自身も対象となり、スタッフへのケアの必要性も高まっている。本研修では、グリーフとグリーフケアの基礎を概説したうえで、患者・家族・遺族・スタッフそれぞれへの具体的なケアの実践について紹介する。
7.「EMDR:トラウマ記憶を処理する心理療法の理論と実際」
市井 雅哉(兵庫教育大学)
EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)は1989年に臨床心理士Francine Shapiroによって発表された心理療法で、PTSDの治療ガイドラインで推奨されている(WHO, 2013)。トラウマ記憶に意識を向けつつ、素早い水平方向の眼球運動の往復を25〜30秒程度行った後に、気づいたことを報告し、また眼球運動を行うというくりかえしである。脳を直接刺激し、適応的な情報処理を引き起こすメカニズムについて説明するとともに、肯定的な記憶の働きを体験して頂きたい。
8.「iFocusing(アイ・フォーカシング)の理論と実際」
池見 陽(関西大学名誉教授)
この研修ではiFocusingの理論とその実際を取り上げる。iFocusingはフォーカシングを考案した哲学者Eugene Gendlin(1926-2017)の体験過程理論を基盤としている。iFocusingは池見陽がそれをシンプルな日本語で言い表し、それに基づいて考案したいくつかのワークを表す。(iFocusingの頭のiは池見のイニシャルを表す。)研修では協力者に依頼して、これらのワークのなかから「漢字フォーカシング」、「アニクロ」と「観想法(Asian Focusing Methodsの一つ)」を実演するつもりである。なお、これらのワークについては著作『カウンセリング再発見:それはフェルトセンスから始まった』(創元社)で解説している。
9.「AI時代のカウンセラーが知っておきたいこと」
竹内 和雄(兵庫県立大学)
ガラケー時代、スマホ時代を経て、私たちの生活はAIの影響が大きくなってきています。女子大学生が恋愛相談の相手に「チャッピー」を選ぶ時代です。そういう時代のカウンセラーが知っておきたいことを考える時間にしたいと思います。また、こどもたちの抱える課題や、その表出方法も変化してきています。誤解を恐れずに書くと、「盗んだバイクで走り出す」から「自分のスマホで暴れだす」へ、です。そのあたりについても共に考えましょう。講演は、複数の方との対話型で進めるつもりです。
10.「パーソン・センタード・セラピーの臨床」
中田 行重(関西大学)
パーソン・センタード・セラピーはわが国では従来からロジャーズとジェンドリンだけが取り上げられがちであったが、徐々にではあるが、ようやくそれ以後の発展についても議論がなされるようになった。その中には方法や哲学など様々なものが含まれているが、どうしても理論的な側面の議論が中心である。ここでは理論にも触れつつ、具体的な臨床としてどのような方法と領域が発展しているかについて紹介したい。
11.「様々なアディクションとトラウマ」
野田 哲朗(大阪人間科学大学/東布施野田クリニック)
アディクションは意思の弱さではなく、生きのびるための対処が固定化した状態です。その背景にはトラウマが潜むことが少なくありません。本研修では、アルコール、薬物、ギャンブル・ゲームなど多様なアディクションの理解を深め、トラウマの関係を扱います。さらに、2024年から公認心理師によるPTSD患者への心理療法が月2回・2年間まで診療報酬250点として認められた意義を踏まえ、アディクション患者のPTSDへの心理療法についても解説します。制度改定を臨床に生かす具体例と実践知をお伝えします。
12.「自殺リスクの評価と対応 -もしも「死にたい」と言われたら-」
松本 俊彦(国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター)
もしも相談者から「死にたい」と告白された場合、あるいは、リストカットや医薬品の過量服薬を告白された場合、カウンセラーはどのように対応するのが望ましく、そしてどのような対応をすべきではないのでしょうか?
本講座では、まさにそのような問題を取り上げ、対応の原則について学んでいただきます。同時に、自殺リスクの評価の系統的な進め方として、トーマス・E・ジョイナーの「自殺の対人関係理論」に準拠した方法を紹介します。それによって、自殺危機が高まるさまざまな局面での応用力を高めることを目指したいと思います。
13.「カウンセラーが摂食症(摂食障害)に出会ったとき
-初期対応・関係形成・連携の視点-」
三井 知代(神戸親和大学)
摂食症(摂食障害)はカウンセラーにとって関わり方に迷いを感じやすいテーマであり、医療以外の現場で出会うことも少なくない。本研修では、診断や治療技法の解説に偏るのではなく、カウンセラーが初期面接でどのような点を意識するとよいのか、関係づくりの中で大切にしたい視点、そして医療・他職種との連携について考えていく。症状が果たしている役割にも触れながら、カウンセラーがひとりで抱え込まずに関わり続けるためのヒントを、事例を通して共有する。
14.「子どもの生きる力を育むSOS教育 -理論と実践を学ぶ-」
江畑 慎吾(中京学院大学)
子どもを取り巻く環境が複雑化、多様化する中、本邦では児童生徒の自殺が深刻な社会問題となっている。国としても、援助要請の促進を目的としたSOSの出し方に関する教育(以下、SOS教育)の実施を推奨しているが、実施方法や効果検証等は十分になされていない。
そもそもSOS教育は、適切な知識を教示するだけで、周囲に援助を求めることが可能になるのであろうか。援助要請は、個人の認知的枠組みや体験、援助要請スキル、さらには周囲との相互作用等が関連している。そこで、本研修では、援助要請に関する基本的な理論を概観し、学校教育の中で、効果的なSOS教育を実施するためのポイントや具体的な方法を紹介する。
15.「教師のための傾聴入門」
諸富 祥彦(明治大学)
教師のカウンセリング研修をしていて思うのは「傾聴」と「励まし」の切り替えの難しさです。
どういうときに教師はカウンセラー的に子どもの話をきくべきでしょうか。またどういうときには教師らしく、子どもを励ますのがよいのでしょうか。その見極めについて考えていきます。
また、より深い傾聴を学ぶポイントについてもお話しします。
16.「心の窓を通して中学生と関わる -不登校、自傷行為症候群、盗み等への教育相談的対応-」
吉田 圭吾(神戸親和大学)
中学生は、遊戯療法が有効な小学生以下と、カウンセリングが有効な高校生以上との間に当たり、教育相談的な対応が困難な時期に当たる。そのような時に、中学生が大好きだったり、はまっている漫画・アニメや音楽、ゲーム、映画などを通して関わることの重要性を、実際の不登校、自傷行為症候群、身体化、盗み、発達障害の生徒との具体的なかかわりを通して学びます。心の窓とは、単に好きな漫画やアニメを話題にするだけではなく、その漫画やアニメが、その中学生にとって自己の存在に深くかかわる内容を含んでいることを含んで関わることで、カウンセリングや遊戯療法と同じくらいに、心の成長に寄与できるということです。
17.「包括的支援場面におけるカウンセリングへの期待」
野田 正人(立命館大学名誉教授/(一社)SSW情報研修センター)
近年の社会の複雑化は人の悩みの多様化をも進め、若者達の多くがAIに相談するという状況も進んでいるという。人を援助しようとする各領域で、この人の生活や悩みの変化への対応が急務であるとも感じる。演者は社会問題への関心から社会福祉を学ぶ中で、人に向き合う基本姿勢として、カウンセリングと出会わざるを得なかった経験を有するが、主たるフィールドは福祉、司法、教育領域である。今回はそのような領域における援助の枠組みを下敷きに、カウンセリングへの期待について改めて考える機会としたい。
18.「司法領域における児童・青年期の問題とカウンセリング」
藤川 浩(駿河台大学)
カウンセリングでは、クライエントが様々な法的な問題に直面している場面に出会うことがあります。そのようなケースでは、司法領域についての適切な知識と技法とが重要となります。
この講座では、カウンセラーとして知っておきたい司法領域における知見について、主に児童・青年期の問題を中心に検討します。具体的には、民事における親権や監護権の問題、刑事における少年非行の問題などについて、最近の動向、子どもたちが直面している課題、支援のためのカウンセリング技法などについて考えていきます。
研修証明書
- 研修会申込時に選択した、研修ポイント申請を行うコース分のレポートを提出ください。提出した方に研修証明書を発行いたします。この研修証明書は、日本カウンセリング学会カウンセリング心理士の研修ポイントになります。
- 学校心理士資格更新B1該当単位(学校心理士資格更新ポイントB1該当研修会(申請中))の研修証明書も発行いたします。学校心理士のポイントをご希望の方は、レポート提出時の申請欄にチェックをしてください。
- 臨床心理士有資格の更新ポイントとしても認められます。臨床心理士資格更新申請時に本大会の研修証明書のコピーをご提出ください。
資格更新の詳細は申請先の各学会にお問い合わせください。
- <レポート提出期間>
-
9月1日(火)10:00~9月30日(水)23:59
- ※締切の時間を過ぎて提出されたレポートは無効となります。
- <レポート提出方法>
- Web開催ページ内研修会各コースの動画視聴後、「レポート提出」ボタンより研修レポートを入力してください。
- <研修証明書発行>
- 10月下旬以降にメールで送付いたします。
研修会参加申込に関するお問い合わせ
(一社)日本カウンセリング学会第58回大会準備委員会事務局
E-mail:2026ktaikai@gmail.com