日本認知・行動療法学会第47回大会

大会会長挨拶

日本認知・行動療法学会第47回大会が目前に近づいて参りました。完全オンライン開催となり、皆様には会場でお会いできなくなりましたが、一言ご挨拶を申し上げます。現在、昨年から世界がコロナ禍の中にあり、今後どうなってゆくのか、先の見通しがしっかりと立たない状況がいまだ続いています。昨年の広島大会は完全にオンラインとなりました。会員が集うことができずに残念な面もありましたが、大会関係者のご尽力により、オンデマンド配信で視聴できるワークショップに前例がないほどの参加者があり、仕事や家庭の都合で大会に行けなくても、このような機会に認知行動療法を学びたいという会員の皆様の意欲に感銘を受けました。コロナ禍が過ぎた後の、新しい大会の在り方を考えてゆく必要性を示していると思います。本大会は当初は千葉の幕張メッセで入場者数を制限したオンサイト開催とその他の方にはオンラインで参加していただくハイブリッド方式で行う予定にしていました。しかし、ご存知のように、感染の急拡大により、オンラインのみの開催になってしまいました。ただ、一部をライブ配信とし、来場が可能な演者には会場にお越しいただき、少しでもライブ感のある大会にしたいと考えています。

この十数年の間に、教育、臨床、就労などの領域を問わず、神経発達症への対応の重要性が増してきています。私の領域である精神医学の現場でも、難治な症例では、神経発達症の併存に留意をするようになっています。認知行動療法において、この状況にどのように取り組んでゆけるか、脳の基礎研究から生活の支援に至るまで、さまざまな視点からの研究や実践例などを持ち寄って考える機会になればと考え、大会のテーマを「神経発達症の時代の認知行動療法-脳から支援までの多職種協働-」とさせていただきました。特別講演には、この分野のエキスパートであられる本田秀夫先生をライブプログラムにお招きすることができました。また、イギリスで自閉スペクトラム症のCBTの臨床と研究に活躍されているAilsa Russel先生にオンラインで講演をいただきます。また、この分野に関連した教育講演、大会企画シンポジウムなども予定しています。もちろん、大会テーマにかかわらず、30を超えるワークショップに加え、魅力的な委員会企画シンポジウムも企画されました。昨年オンラインになって中止になりましたケーススタディもライブのみの配信で行うことになりました。会員の皆様の日々の臨床に役立つ症例が揃っています。是非ご覧ください。

現在発令されている首都圏の非常事態宣言は今月末から来月初旬には解除の可能性も出てきており、ライブのプログラムもより安全に行うことが見込めそうで少し安堵しております。既に事前参加登録が始まっております。ケーススタディを除けばオンデマンドで11月7日まで視聴が可能ですので、奮ってご参加いただきますよう、お願い申し上げます。この大会が皆様にとって有意義なものとなりますよう努めますので、どうぞ宜しくお願い致します。

2021年9月吉日

日本認知・行動療法学会第47回大会
大会会長 中川彰子